乳がんの種類 私のDCISと粘液がんって?

手術前の主治医からの説明で、DCISと粘液がんの左乳がん同時多発の疑いのため全摘手術にて治療すると説明がありましたが、

DCIS?
粘液がん?

とわからないことばかりだったのでいろいろと調べてみました。

乳がんとは

乳がんになる前は

乳房(おっぱい)にしこりができると乳がん!!の可能性が..........。

くらいしか知識がなかったので

まず自分の病気を理解するために調べよう!!

と思いました。
そこで、乳がんとは乳腺にできるがん!!だということは理解したのですが、

ところで乳腺って?

と乳腺がはっきり何なのかわからないんですけど.....と思いました。

まず乳房は乳腺や脂肪などの皮下組織、血管、神経などと皮膚で構成されているそうです。

乳がんは乳房の乳腺にできて増殖していきますが、その乳腺は母乳を作るための[小葉]と作られた母乳の通り道の[乳管]でできているそうです。

[小葉]=母乳を作る細胞と細い乳管
[乳管]=母乳が通る管

 

乳管がん

乳管の細胞から発生する。乳がん全体の90%

 

小葉がん

小葉から発生する。全体の5〜10%
*他の乳がんよりも両側の乳房にできる場合が多い

 

乳がんを分類? 

乳がんは大きく分けると
【非浸潤がん】
【浸潤がん】
【パジェット(Paget)病】

の3つに分けられるそうです。

そこで皆さん思いませんか?
私は家族が何度もがんになっているので理解していましたが、

浸潤って?
どういう意味???

と最初に”浸潤"という言葉を聞いた時に思った記憶があります。

浸潤(しんじゅん)とは???

周囲にしみ出るようにがんが周りに広がっていくことで乳管や小葉の基底膜を破って外に広がっている段階を浸潤がんといいます。

しこりを触れる乳がんのほとんどは浸潤がんです。

 

非浸潤がん

がん細胞が乳管内や小葉の内部に留まっているものを【非浸潤がん】といいます。

乳管や小葉の内部でがんが留まって、その中でがん細胞が増えるので原則的には転移することはなく手術によって治癒できるそうです。
乳がん全体の5〜10%を占めています。

非浸潤性乳管がん
(DCIS)
  • ステージ0期でほぼ100%治るため早期乳がんと呼ばれる
  • 乳腺の中を細い糸のように広がるため乳房の温存が難しい(全摘手術が必要) 
  • マンモグラフィで石灰化として発見される
  • 乳がん全体の7%
  • 触診ではわからない
  • 予後(再発、生存率)が大変良好で治癒が望める
  • 完全な切除によって100%の予後が理論的に保証される

DCIS!!
私のがんの一つ目はこれですね。

非浸潤性小葉がん
(LCIS)
  • 乳房小葉内部に異常細胞が発見されるという状況
  • 乳がん全体の0.1%
  • 欧米では悪性疾患として扱っていない
  • 原則経過観察
  • 乳がんに発展するリスクが高いと警告されている状態

 

浸潤がん

【浸潤がん】は上記で書いた【非浸潤がん】とは違い、がん細胞が乳管や小葉の膜を破って外に出ている状態のことをいい、しこりを触れる乳がんのほとんどは浸潤がんです。

乳管の壁を突き破って周囲の組織にしみ出て広がるので、リンパ管や血管の中に入り込むと転移する危険性が出てきます。

さらに浸潤がんは浸潤性乳管がんと特殊型に分けられます。

私の粘液がんは特殊型のようです!!

浸潤性乳管がん

乳頭腺管がん(Papillotubular carcinoma)
  • 浸潤性乳管がんの中では最も予後が良いタイプ
  • 乳がん全体の約20%
  • キノコ状(乳頭状)に発育する
  • リンパ節転移の確率は低い
  • 乳管壁の内側を這って広がる
  • ゆっくりと広範に進展する
  • 乳頭からの異常分泌

 

充実腺管がん
(Solid tubular carcinoma)
  • 小さな腺管の中を押し広げるように増殖する
  • しこりを形成
  • 乳がん全体の約20% 
  • マンモグラフィー、エコーで比較的に境界が明瞭なしこりとして認められる
  • 悪性度は中程度

 

硬がん(Scirrhous carcinoma)
  • しこりを作らず、乳管の外に散らばるように浸潤していく
  • 乳がん全体の約40%
  • 触診ではしこりとしてはっきり触れない場合がある
  • 自己発見しにくい
  • マンモグラフィでは境界が毛羽立っているようなしこりとして見られる

 

特殊型

浸潤がんの特殊型はごく稀に見られる種類のもので12種類も存在するようですが(20種類以上と書いてあるサイトもありました)、稀な種類のがんということで診断基準が統一されていないものも多いようです。
12種類全部はとても調べられませんでしたが、私が調べられる範囲でそして簡単に書いていきたいと思います。

この中に私が指摘された粘液がんが含まれています

 

粘液がん
(Mucinous carcinoma)
  • 比較的病気の進行がゆっくりしている
  • 乳がん全体の約3%
  • しこりがやや大きくても通常の乳がんより予後が良好
  • 腋窩リンパ節転移がなければ再発予防目的の薬物療法はホルモン療法だけで十分
  • 純型(pure type)と他の組織が併存する混合型(mixed type)に分けられる
  • 純型は発育が遅く腫瘍径は小さめな傾向
  • リンパ節転移率は4〜15%

 

管状がん
(Tubular carcinoma)
  • 上記の粘液がんよりさらに稀なタイプ
  • 乳がん全体の1%以下
  • 上記の粘液がんよりもさらに病気の進行が緩やか
  • ホルモン療法が有効なタイプ
  • 予後は非常に良好
  • 腋窩リンパ節転移がなければ再発予防目的の薬物療法はホルモン療法だけで十分
  • 管状浸潤の占める割合で、純型(pure type)と混合型(mixed type)に分けられる

 

腺様嚢胞がん
(Adenoid cystic carcinoma)
  • 上記2つの粘液がんや管状がんよりさらに稀なタイプ
  • トリプルネガティブ乳がんに分類されるのにもかかわらず予後は極めて良好
  • 腋窩リンパ節転移がなければ再発予防目的の抗がん剤治療は行わなくても良い

 

髄様がん
(Medullary carcinoma)
  • 発生頻度のばらつきから診断基準が統一されていない
  • 乳がん全体の約0.03%〜8%
  • トリプルネガティブ乳がんに分類される
  • 診断基準が統一されていないため抗がん剤治療(薬物療法)は浸潤性乳管がんに準じて行う

 

アポクリンがん
(Apocrine carcinoma)
  • 全て、あるいはほとんどの腫瘍細胞がアポクリン上皮の特徴を有する
  • 乳がん全体の約1%以下
  • 稀なタイプ
  • 病態の特徴について統一した見解がない
  • 術後の抗がん剤治療(薬物療法)は通常の浸潤性乳管がんに準じて行うことが推奨される

 

浸潤性小葉がん
(Invasive lobular carcinoma)
  • 乳がん全体の約5%
  • 予後は比較的良好
  • 腹膜播種などの通常の浸潤性乳管がんには見られない再発形式をとることがある
  • 術後の抗がん剤治療(薬物療法)は通常の浸潤性乳管がんに準じて行うことが推奨される

 

パジェット病

  1. 乳頭のびらんで発見される
  2. 乳管がんが乳頭の皮膚に進展したもの
  3. 乳頭が赤くただれているようになる
  4. 乳がん全体の約0.5%
  5. 乳管を突き破って周りの組織に広がることはあまりないことからリンパ節転移はない
  6. 予後は良好
  7. 乳房切除術が基本の治療方法

 

治療の決定にはステージやサブタイプなどの分類から各患者さんに合うものを幅広い治療方法からお医者様が選択するようなので乳がんの種類についてはあまり多くの説明はお医者様からもありませんでした。

 

ただ主治医からの説明で私の左乳房に2つあるうちの1つのしこりの方は

「特殊型の粘液がんです。」

と言われてなんだかとても気になって調べました。

私の場合ですが、診断されるまで、診断から手術まで、手術から再建までといろいろなことを自分なりに理解したくてネットや本などでいろいろと調べていたのですが、気が急いてしまい落ち着かず結局は自分の中でまとめることもできず同じページを何回も訪れたり、読んだりを繰り返していました。

そのような理由から、できるだけまとめて少しずつ乳がんについて書いていきたいと思っておりますが、あくまでも素人が調べたことをまとめただけなので、ご自分やご家族が実際に体験していて、もっと詳しく、わかりやすい情報がありましたら是非ともご教示ください。

また間違えた情報がある場合はご指摘お願い致します。
追加、訂正が絶対的に必要だと思っております。

乳がんだと宣告されて不安に陥っている方が、私が経験して調べたことにより少しでも楽になったり、時間が節約できることを願っています。

次は乳がんにおいてのステージとサブタイプを書いていきたいと思います。